節分の時、豆まきと共に有名になっているのが恵方巻。
そもそもこの恵方巻、もともと節分の行事食ではないってご存知ですか?
恵方巻が全国に浸透したのは1998年(平成10年)ごろ。
それまでは全国的に恵方巻を食べるということはなかったんですね。
この記事では次のことを紹介しています。
- 恵方巻の歴史・由来
- なぜ全国的に広がったのか
- 恵方巻の方角の決め方
- 2023年の恵方巻を食べるときの方角
目次
恵方巻歴史・由来
恵方巻はいつごろから食べられるようになったのでしょうか。
実は恵方巻、もともとは恵方巻という名前ではありませんでした。
「丸かぶり寿司」や「丸かじり寿司」などと呼ばれていたんです。
それが現代では恵方巻と呼ばれるようになったのですが、そもそもの起源は何なのでしょうか。
それでは次に恵方巻きの起源・由来について紹介していきましょう。
恵方巻の起源は大阪
恵方巻の起源は先ほど登場した「丸かぶり寿司」「丸かじり寿司」ですが、大阪の船場が発祥と言われています。
言われているという表現をしたのはいくつかの説があるからで、これから説明するのはそのひとつ、ということです。
「丸かぶり寿司」「丸かじり寿司」というのは江戸時代末期から、明治時代にかけてに始まったと言われており、「花街の遊び」からきているとされています。
花街と言うことは、遊郭にあった遊びからきているということなんだね?
しかし、この文化は一度廃れますが、戦後になり、再び登場することになるのです。
なぜ江戸時代から明治にかけての花街文化が戦後に登場するのか。
それは、お寿司屋さんが関係しているのです。
恵方巻はお寿司屋さんの商売戦略
さて、現在、恵方巻を食べる節分は2月。(もともと節分は旧暦で行われているので、年によって日にちが違います。)
2月は真冬で寒い時期ですのでお寿司屋さんはあまり繁盛していませんでした。
どうしたら冬にでもお寿司を食べてもらえるのか。
そこで、目をつけたのが恵方巻の元である「丸かぶり寿司」「丸かじり寿司」だったのです。
例えば現代でも言われる「土用の丑の日にはウナギを食べる」という文化。
これは江戸時代に平賀源内によって広められたとされています。
同様に、昭和24年(1949年)に「節分の日に恵方に向かって太巻き寿司を食べるとよい1年を過ごせる」という宣伝を行うようになりました。
しかしこの当時はまだ、全国的なものにはなっておらず、関西近辺だけでの行事でしかありません。
これを全国に広めたのは、日本全国にある、皆さん馴染みの存在だったのです。
セブンイレブンによる全国展開
節分に太巻き寿司を食べるという行事が広まりだし、コンビニエンスストアにも扱われるようになりました。
初めて恵方巻きを取り入れたのはファミリーマートと言われていますが、この時点ではまだ、恵方巻きという呼ばれ方はしていませんでした。
さらに、全国に広めたのは、ファミリーマートではありません。
ファミリーマートで展開したものに目をつけたのが「セブンイレブン」です。
そして「恵方巻」という名はセブンイレブンがつけたとされております。
恵方巻きは1989年に広島県の一部で販売開始され、その後1998年に全国で展開されるようになりました。
あっという間に全国へ広がり、今では全国共通の行事として、有名になったのです。
恵方巻の方角の決め方は
恵方巻を食べるときに恵方を向いて食べるのが、恵方巻の食べ方とされていますが、どのように方角を決められているのでしょうか。
恵方とは、簡単に言うとその年の吉の方角のこと。
方角は干支(かんし)をもとに決められます。
干支の干は十干(じっかん)の干で支は十二支(じゅうにし)の支。
これらを用いて、歳徳神のいる方角を恵方として決めるのです。
そのため、恵方巻きを食べる時の方角は、毎年変わってくるということなんですね。
2023年の恵方巻の方角は・・・南南東
2023年の恵方巻きの方角は【南南東】です。
毎年恵方が変わるのは大変、今年はどこなのか・・・と毎年気にするのもという方。
実は恵方に当たる歳徳神のいる方角は4パターンしかありません。
どうやって見るのかというと、西暦の一桁の数字を見ればいいのです。
恵方の早見方法は・・・西暦の一桁の数字が
4・9の年・・・東北東
0・5の年・・・西南西
1・3・6・8の年・・・南南東
2・7の年・・・北北西
来年2024年の恵方は・・・
この恵方早見表を見ればわかりやすいのですが、2024年の恵方は西暦の一桁が4なので。
恵方は東北東になります。
ちなみに、恵方を見る方角の見方は360度を24方向に分けているため、若干ですが方角がずれます。
例えば東北東といっても、やや東よりにはなるのです。
恵方巻きの食べ方
恵方巻きの食べ方は、その名前の由来通り、丸かじりです。
途中で会話などをはさまずに、恵方を向いて、くわえたまま食べ切る。
これが正式な?食べ方です。
しかし、食べ方は個人の自由ですし、実際にやって見るとかなりしんどいです。
加えて、海苔はなかなか噛み切りにくいめんもあり、太巻きで具材も一本になっていますから、食べにくくて仕方がない。
喉に詰まらせる危険性も考慮すれば、やはり切って食べることや、ある程度の長さにとどめて食べることも必要ですね。
また、恵方巻きは海鮮系の物が多く、アレルギーを持っていて食べれない人もいますよね。
そんな場合でも節分の恵方巻きの行事を楽しみたい人のために、恵方巻きを模したケーキなどを作るサービスもあります。
詳しくはこちらをご覧ください。
さらに最近は恵方巻きの種類も豊富になっています。
ローストビーフが入ったものや穴子やうなぎなど、多様な商品ができております。
ぜひ、見るだけでもいろんな恵方巻きを見てみてはいかがでしょう?
普段見ることのできない、この時期にしかでない巻き寿司がたくさんあります。
そして、実はペット用に、犬用恵方巻きなんていうものもあったりします。
恵方巻きについてまとめ
実は最近できた文化である恵方巻き。
最近の種類などを考えても、その形式にこだわらず、楽しむことが一番なのではと感じます。
恵方という歳徳神のいる方角、というのは昔からの文化ですので、ぜひ頭に留めた上で楽しんでいただけたらと感じます。